特集1-1

素肌にも環境にも
やさしい化粧品を支持したい

    化粧品の原料として、石油が使われるようになった歴史は浅く、それは50年ほど前のこと。しかしそれとともに化粧品による肌トラブルが広がり始め、安全性を求めるユーザーの声に応えて出てきたのが無添加化粧品や自然派化粧品と言われるものです。ふたたび昔ながらの天然の原料を使った化粧品が支持され始めたのです。
     天然成分の化粧品が支持されるようになったもうひとつの理由は、環境問題の深刻化です。素肌に問題となる化学成分は、環境にとっても害があることが意識され始めました。
    しかし自然派化粧品といっても、パッケージの雰囲気だけであったり、あるいはほとんどが従来の石油原料で天然成分はほんの少しだけという化粧品が多いのも事実です。そのため、たとえば環境先進国と言われるドイツでは、自然派化粧品メーカーが集まり、自然派化粧品の基準作りをする動きも出てきました。

    自然派化粧品のもうひとつの気がかりは、たとえ植物原料であっても、農薬を多く使って栽培したものでは不安であること。素肌にとっても、そして環境にとっても安全な原料を求めるなら、有機栽培の植物が一番いいのです。すでにいくつかのドイツやフランスの自然派化粧品メーカーは、自社で管理した有機栽培の植物原料を使っています。
    さらに化粧品の安全性を追求するなら、製造過程において、危険な薬剤を使わないことが求められます。そうした薬剤は、人の肌にとっても、そして環境にとっても負担をかけることになります。
    「オーガニック・コスメ」とよばれるにふさわしい化粧品は、人の美しさは健全な自然と結びついており、清浄な空気と大地を守ることの大切さをよく知っているメーカーだけが作れるものなのです。

    これほどまでに人や環境にとって問題の多い化粧品が増えてしまったのも、ユーザーがその内容にあまりに無関心であったことが拍車をかけたと言えそうです。
    化粧品原料の栽培地や採掘地、 そしてどのような方法で製造されているかを知らなければ、本当に安全な化粧品を得ることはできないのです。ですから化粧品メーカーは、積極的に情報を公開する努力が求められていますし、ユーザーも安易にムードに流されず、事実を「知る」努力をすることが必要なのです。
    「オーガニック・コスメ」とは、 たんに天然原料100%の自然派化粧品のことではありません。「オーガニック」とは有機的なという意味ですが、それは目の前のモノを見つめるだけではなく、それがどこで生まれ、どこへ行くのかという全体的な流れについて真実を知ろうという姿勢も含まれているのです。

(特集1−2に続く)

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