Vol.12 マニキュアをすると爪が黄色くなるのは?
天然成分で、爪本来の美しさを蘇らせましょう
- 「本物のオーガニック・コスメの選び方」第12回。
素肌にも環境にもやさしい化粧品選びについて。
NAIL CARE
爪のタンパク質を壊して白くしてしまう除光液
「マニキュアが苦手」という人の大半が、つけたときの爪の圧迫感や、除光液で落としたあと白くなった爪のざらつきを理由にあげます。マニキュアは爪をきれいに見せるためだけで、爪の健康にとっては負担以外のなにものでもありません。
マニキュアをすると爪がとてもきゅうくつな感じがしますが、それは、マニキュアに含まれるニトロセルロースなどの合成ポリマーで覆われた爪が、呼吸を妨げられて苦しがっているためです。そしてこの合成ポリマーを落とすには強力な溶剤が必要になります。合成溶剤でもっとも一般的なのはアセトンですが、マニキュアを落とすばかりでなく爪のタンパク質までも溶かしてしまいます。また爪の脂分もうばってもろくします。除光液を使った後に爪が白くてざらざらしてしまうのは、タンパク質が壊され、脂をうばわれたせいなのです。除光液は爪の健康をもっとも害するといえます。
また、マニキュアに含まれるホルムアルデヒドやトルエンなどは、シックハウス症候群や化学物質過敏症の原因になるといわれている成分です。マニキュアが原因で化学物質過敏症になった例もあります。そのほかマニキュアには、タール色素も多く使われています。
合成溶剤の代わりは植物性のアルコール
自然派コスメはだいぶ増えましたが、残念ながら今のところ合成成分を使わないマニキュアや除光剤はほとんどありません。できれば普段は使用せず、パーティなどのときにだけに限って使うのがよいでしょう。除光剤に含まれるアセトンは爪のタンパク質を溶かし脂をうばってしまうので、油分を加えてその欠陥を補っている製品を選ぶといくらか害は少なくなります。
『プロヴィテ』というドイツのメーカーが天然成分のみで作られたネイルケア用品を開発しています。合成溶剤の代わりに植物油と植物アルコールが使われているので、爪が白くなったりもろくなったりせず、むしろ爪を丈夫にしてくれます。
- マニキュアはホルムアルデヒドやトルエンなどが含まれているものは避ける
- 除光液の溶剤はアセトンではなく植物アルコールが理想的
- マニキュアを塗っているとき、落としたあとはオイルで爪をよく保護してあげる
ネイルケア用品に含まれる合成溶剤をチェック!
- アセトン
- トルエン
- 酢酸ブチル
- ベンジルアルコール
- エタノール
- ミルラ(モツヤクジュ)油